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三菱マヒンドラ農機のトラクターの特徴と歴史・伝統とは
更新日:2021年12月20日
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三菱マヒンドラにおけるトラクターの歴史と伝統とは
数奇な歴史を持つ三菱マヒンドラの歩み
三菱マヒンドラは、農機メーカーとしてはとりわけ数奇な運命をたどってきた企業と言えます。
現在では三菱マヒンドラ農機は名前の通り三菱系列の、農業機械全般を生産・販売する会社です。
島根県に本社があり、現在の社名の会社としては1980年に設立されたばかりです。
しかしもともとの歴史はそれ以前から佐藤造機株式会社による「サトー」ブランドとしてよく知られていました。
1914年に佐藤忠次郎によって創業された同社はサトー式稲扱機の生産をスタートとして、戦後1959年に初となるトラクター(YB80)を発売。かなり早くから大型農機の開発・販売に参入し、コンバインや田植え機など農機メーカーとしての幅も広げていきます。
1980年には三菱機器販売株式会社と合併し、三菱農機株式会社へと社名変更をしたのが大きな転機となりました。
2011年には三菱重工業の完全子会社となり、その後インドのメーカーであるマヒンドラ&マヒンドラ社が株式の33.3%を取得し、現在の「三菱マヒンドラ農機株式会社」となったのが2015年のことです。
色々紆余曲折がある中での社名変更や合併ということになりましたが、三菱のブランド力やサービスのネットワークが加わるなど農機メーカーとしての存在感を増していき、現在では国内第4位の農機メーカーとなっています。
三菱マヒンドラ農機におけるトラクターの歴史
三菱マヒンドラ農機におけるトラクターの歴史は、1959年にさかのぼります。
当時の社名である「佐藤造機」として初となる小型トラクタ-YB80を登場させたのですが、これは他の農機メーカーなどと比較してもかなり早いタイミングと言えます。
1970年代になると他の農機メーカーからも続々と国内向けトラクターが発売され、時代がより高出力のトラクタ-を求めるようになります。
この時期三菱マヒンドラはST2500(D2500)など中型クラスのトラクタ-に力を入れていきます。
1980年台に入ると業界初となる足元を平らにしたフラットデッキや、マイコン制御MAC を取り入れたF1 シリーズを登場させるなど、進化していくトラクター業界において存在感を高めていきます。
21世紀にはいるとトラクター大型化の波に乗る形で160馬力を誇るフルクローラトラクタGCR160がリリースされ、2012年には、高精度な耕うんを実現するジャイロMACを搭載したモデルも登場します。
翌2017年、三菱トラクタ-の新たな顔となるイーグルデザインを採用した小型クラスGS シリーズも登場。
2021年にはクボタと業務提携に踏み切ったことでOEMや支援システムの活用など、色々と期待が広がります!
三菱マヒンドラ製トラクターの特徴と強みとは
三菱製トラクターの特徴とは
まず、三菱マヒンドラ製農機全体の特色としては、耐久性と安全性をかなり重視したモデルが多いといえます。
リユース市場では古めの中古であっても人気が出やすいメーカーの一つと言えるでしょう。
これは、同社のトラクターは特に中型以上のものについて実はクボタからのOEMモデルが多いということも関係しています。
これらはクボタ同様に高い耐久性を持ち、輸出需要も高いため人気で、三菱マヒンドラ製トラクターの作業性、安全性そして耐久性についての評判を支えているとも言えるでしょう。
※小型トラクターについてはOEMでないものも多いのですが、部品の供給をクボタから受けているモデルもあります。
また三菱マヒンドラのトラクターについては全国の農協(JA)が以前から販売窓口になっているケースも多いことから、安心感をもって購入・使用している人もかなり多いですね。
クボタ・ヤンマー・そしてイセキといった大手農機具メーカーと比較すると、どうしてもトラクターのシェアでは負けてしまっている感もあるのですが今後クボタとの業務提携などを生かしたK-SASシステム(営農支援システム)の共有・活用の可能性など将来に向けてかなり高い可能性を秘めていると言えるでしょう。
集大成ともいえるGAシリーズ
三菱マヒンドラは最小で13馬力の「GFシリーズ」から、GS・GJ・GOE・GJE・GM・GA・GV・GR・GSK・GAK・GVK・GCRと、最大138.8馬力のものまで幅広いシリーズを出しています。
そんな中2016年に発売が開始された、高い走行性能を誇る最新シリーズがGA(GAK)トラクターシリーズです。
何といっても特色としてアクセル変速走行により、自動車で言うAT車と同じように簡単に扱えるので比較的初心者でも楽に運転できるというのが持ち味。
またRTK-GNSS 測位方式の自動操舵装置 SE-Naviを採用することで直進作業時のハンドル操作が不要になり、手を放していても誤差±5cm の作業が可能に。不慣れでも精度の高い作業が行えます。
旋回アシスト機能により、例えば耕うん作業の方向転換時に片ブレーキ操作が不要になり、また作業機が方向転換とともに上昇し戻すと下降するオートダウン機能が搭載されるなど、運転負担が大幅に軽減されました。
馬力帯としても最もメジャーな30-54馬力までをカバーすることもあり、また高トルク・高出力・クリーンで低燃費なエンジンを搭載しているので今では三菱マヒンドラ製トラクターの定番ともいえる存在です。
今回はさらに2018年から採用されたイーグルデザインと呼ばれる人気のスタイリングを導入し、細部のバージョンアップを図っています。
従来からある自動制御による高精度耕耘やオペレーターアシスト機能はもちろんですがそれに加えて、全型式で排ガス後処理装置にDOCとDPFを組み合わせた大排気量コモンレールターボエンジンを搭載。
またキャビン内には新たに小物類を置けるコンソールポケットを設置したり、メンテナンスの利便性を高めるため燃料フィルターの配置を変更したりなど、細かい点でモデルチェンジし機能性・快適性を高めています。
他社の優れた点を取り入れつつこうした細部のモデルチェンジを繰り返しているこのトラクターシリーズは、三菱マヒンドラ製トラクターの最先端を行くシリーズと言えそうです。
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