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中古でトラクターを購入する際、知っておきたいポイントとは?
更新日:2021年11月10日
- 本日の
スタッフ
農機具の流通を見ていく中で、比較的「中古」の売買が盛んなものの代表がトラクターです。
トラクターは他の農機具と違ってシーズンが限定されることがまずありません。
基本的にともかく「けん引する」道具なので、ともかくオールシーズンでいろいろな役目を果たすからです。
ハローやロータリー、畝立てなどを通じて土壌を整えたり、種の散布をしたり、草刈りなどのメンテナンスや収穫物の処理など、アタッチメント(作業機)と呼ばれる部分を付け替えることによっていろいろな活躍ができます。
こうしたことからトラクターは活躍する季節が長く、また稼働する分消耗も早いです。
また作付面積が大きいと一台では間に合わないこともあるのですべてを新品で賄うより中古で…というニーズが高いのかもしれません。
最近では2台目・3台目に買い替えたり、同時に所有して活用するなどする人も多い中古トラクターについて、今回はオーソドックスな選び方・判断材料についてお伝えしていきます。
初めて中古トラクターを選ぶ場合のポイント
重視するものによってメーカー・馬力などを絞り込む
初めてのトラクターを中古で探す場合、中古に限らないことではありますがまずは自分の重視ポイントに合ったメーカーを選びましょう。 買い替えや2台目などの場合もメーカーが変わると操作性が異なったりするので、その意味でも最初のメーカー選択は大切になってきます。
国内メーカーであればクボタ・ヤンマー・イセキ・三菱マヒンドラ農機などが有名ですね。
それぞれいい意味で大差のない良品メーカーなのですが、個性の違いはあります。
例えば三菱マヒンドラはアフターサービスや保証を重視し長く使ってもらおうという特色があります。(中古の場合どこまで反映されるかはケースバイケースですが)
イセキは万能型で特許も多く、居住性(乗り心地)なども重視しているメーカーですね。
クボタは国内1位で総合的に優れていますが、特に耐久性が高く故障の少なさも評価されているメーカーです。
第2位のヤンマーもYTトラクターなど作業性の高いモデルを生産しているので人気があります。
メーカーについてはこうした個性を配慮し、自分が優先したいポイントと合うものを選ぶのがお勧めです。
またトラクターは操作方法がほとんど共通ではあるものの、メーカーによって操作スイッチやレバーなどの場所が微妙に異なるので違和感のなさそうなメーカーを選ぶという考え方もあります。
また馬力についてはつけられるアタッチメントの数に影響するので、特に15-20馬力以下のものにする場合は「何が装着できるのか」ということを確認するのが必須です。(馬力が低いと装着できるアタッチメントが限られるため)
基本的に用途が増えるほど馬力の大きいものが望ましく、特にアタッチメント装着部の規格が「3点リンク」とよばれる万能型のものの場合高馬力のものが多いです。
馬力については土質などによっても要求水準が異なります。 特に粘土質など粘り気がある土壌であればエンスト防止のため、高めの馬力が欲しいですね。
※「二駆か四駆か」といったことも関係してきます。
価格の割に「お得」な中古トラクターを選ぶコツとは
ある程度欲しいメーカー・機種・馬力などを絞ったうえで中古トラクターを選ぶ際大切なのが「相場感」です。
これについては一般に馬力×10万円程度(おおざっぱですが)が新品トラクターの相場とされているので、それと比べて「その中古トラクターがどの程度安くなっているのか」を比較し、「消耗度」と「価格」をはかりにかけてお得かどうかを割り出していくのが基本となります。
また中古トラクターを購入する場合は必ずアタッチメントが必要になるのですが、それが装着できるのかはもちろんセットになっているかどうかも含めて「お得かどうか」判断していきましょう。
「お得かどうか」という判断の精度を上げるためには中古トラクターの消耗度(どの程度使い古しているのか)について、具体的な指標を持っておく必要があります。
消耗度を見分けていくためのヒント
中古トラクターを選ぶということは結局「比べる」という作業をしていくことになるので、「何を比べてどちらがお得か判断する」ポイントを明確にしたいものです。
〇アワーメーター(エンジンがかかっていた合計時間数)…これが多いほど使い込まれているわけです。 メーカーによりますが新品状態から「馬力×100時間」が目安なので、あとどれほど使えるか参考になります。
〇タイヤの状態・・・アワーメーターの大小にかかわらず実際の消耗度が分かります。 タイヤの溝が深ければ交換してから間がないか、それほど消耗していませんし浅ければかなり使い込まれていますね。
〇整備済みか否か・・・販売店が「大型農機具整備施設」の認定を取得していたり、「農業機械整備士」が在籍している場合は販売前に整備をしてくれるので安心です。 しかしそうでない場合は整備がいつ、どのように行われたか確認した方が良いでしょう。「未整備である」ことも含めて把握が漏れないようにしたいものです。
その他、エンジンのかかり具合や外観など、比較判断の材料になるポイントは多いのですが、多くは上記3つについて比較し「お得かどうか」を見ていくのが分かりやすいと思います。
2台目以降は、機能&規格に共通点があるものがベスト
メーカーは出来るだけ同じものでそろえる
すでにトラクターを所有したことのある人が「中古トラクターに買い替えをする」「2台目を購入する」という場合は、上記の選ぶための比較材料などはすでに踏まえていると思います。
そのうえで「2台目ならでは」という注意点としては「できる限り同じメーカーでそろえておきたい」ということです。
これは故障や整備などで対応してもらう窓口が複雑にならないためでもありますが、「使い勝手」という意味でもメーカーをそろえる意味は大きいです。
トラクターの場合メーカーが異なっても、国内メーカー品であれば操作性はかなり共通点があるので困ることはまずありません。
ただ細かい点(アタッチメントの上げ下げレバーやスイッチなど)がメーカーにより若干異なってくるので部分的に不便もあります。
メーカーの異なる中古トラクターを所有する場合は故障時だけでなく普段の運転などで操作を使い分けなければならないので、できるだけ面倒の無いよう同じメーカーをお勧めします。
メーカーが違う場合も、できるだけ仕様が同じものを
ここで言う「仕様」とは、主にアタッチメントを取り付けるためのリンク機構(トラクター後部の油圧機構)と、ヒッチの規格の2つを指します。
リンク機構については大きく「3点リンク」「特殊3点リンク」「2点リンク」の3種類に分かれており、ヒッチの規格については例えばクイックヒッチ(2点リンク以外で使用されるもの)でも原則5種類あります。
(A-1 A-2 B S L型ですが、他にも古い規格が細かく存在しています)
こうした規格について「どのリンク機構&どのヒッチを利用するトラクターなのか」ということが一つ一つ決まっており、これが共通であればヒッチを変えずに使いまわしていけるので便利ということになります。
もし違うメーカーの中古トラクターを購入する場合も、できる限りリンク機構やヒッチについて共通のものを見つけるのがベターでしょう。
※ただ旧式や小型トラクターの場合「直装」と言ってトラクターとセットになるのでこの限りではありません。
購入を決める際参考にしたいこと
中古トラクターを購入する際、参考に比較したい最低限のポイントについて、ここまでお伝えしてきました。
しかし他にも人によっては大切な判断材料はいくつもあると思います。
特に初めて中古トラクターを買う場合はメーカーや、その型番に対する口コミもかなり参考になります。
またある程度トラクターを使った方であれば「商品の現状」について、より細かく事前確認できるようなショップの方が安心できるはずです。
そして長い目で見ていくのであれば修理サービスや部品の提供などをしてくれる環境が続くのか…?といった視点も人によっては重視することになるでしょう。
判断材料を細かく気にすると、人によって枝葉のようにきりが無くなるのですが、こうした規格や中古トラクターの現状について、細かく丁寧に伝えてくれる販売店を見つけることが、失敗しない中古トラクター購入に大切なことだと思います。
読んでいただき、ありがとうございました。
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