シャープのエアコンの特徴と歴史

電機メーカーとしてのシャープ（SHARP）の歴史と伝統

総合電機メーカーとしてのシャープの歴史

シャープというと、いわゆる「シャープペンシル」を世に送り出した会社だということをご存じの方も多いと思います。
創業は１９１２年、創業者の早川徳次氏が「徳尾錠」を考案し、同年金属加工業を創業したところに始まるとされています。
「早川式繰出鉛筆」（のちのシャープペンシルの原型）を世に送り出した同社は、１９２５年からラジオ受信機の生産・販売を開始。　戦後はテレビ・冷蔵庫・電卓・そしてエアコンなど多角的な電気製品を生産していきます。

また電気製品で存在感を発揮していく中でも、次世代の主力として力を入れていったのが太陽電池の生産です。
古くは１９５９年ごろから開発を開始していたのですが、８０年代から９０年代にかけて急速にシェアを獲得していった同社は２０００年から７年連続で、太陽電池生産量世界１位に輝きます。
２０１６年に台湾を本拠とする電子機器受託製造の世界最大手、鴻海（ホンハイ）の傘下に入りますが業績はそれにより回復して翌年東証１部への復帰を果たし、家庭用照明事業や半導体事業、液晶事業などを武器に現在でも有数の電機メーカーとして存在感を発揮しています。

シャープ製エアコンの特徴・強みとは

シャープ製エアコンの特色

シャープのエアコンは完成度が高く、またさまざまなニーズに対応したシリーズを持っているので総合力に優れています。
ただ、他社との違いにフォーカスしてみると、「プラズマクラスターによる空気清浄技術」を搭載していることが最大の特色と言えそうです。
これはエアコンの「内部」と「室内の空気」の両方を清潔に保つという効果があるので、口コミでも他社エアコンと比べて室内の爽快感に対する評価が高いということにつながっています。

例えば花粉に敏感であったり、ペットを飼っていて空気の匂いなどが気になってしまったり、その他細菌などによる呼吸器への影響が気になってしまう方などにとってはとても相性の良いメーカーさんと言えるでしょう。
上位の機種にはさらに進化した「プラズマクラスターＮＥＸＴ」が搭載されていて、従来のフィルターなどでは補足できない菌や匂い、カビの元などを補足し、その働きを抑制してくれます。

さらに冷暖房が不要な季節においてもプラズマクラスター単独で運転することもできるので春先の花粉対策などにも有効と言えます。
上位機種ではクラウドＡＩも搭載して気象情報とも連携、環境に合わせた最適な運転も提供してくれるのです。
またフィルターも高性能の埃ブロックフィルターを採用しており内部も汚れにくく、またフィルター自動掃除機能や脱着式のダストボックスなどでメンテナンス性も大変高いのが特徴です。

シャープ製エアコンは全８シリーズ

空気中にプラズマクラスターを放出し、清潔に保っていくというのがシャープ製エアコン最大の特色なのですが、実はそのプラズマクラスターは性能別に

●プラズマクラスター7000
●プラズマクラスター25000
●プラズマクラスターNEXT(50000)

というグレードに分かれています。
これはおおむね1㎤に何個のイオンを放出できるか、という目安となっておりもちろん数字が高い方が効果を期待できます。

シャープにおいては上位のシリーズほど搭載されているグレードも高いです。
８シリーズのうち上位シリーズと言えるのが、

〇Ｎ－Ｐシリーズ
〇Ｌ－Ｐシリーズ

の２つで、この２つは「空気清浄機と言える、唯一のエアコン」という強気のキャッチフレーズが付いているほど高性能です。
※この２つにはプラズマクラスターＮＥＸＴが搭載されています。

２つの違いとしては端的にＮ－Ｐシリーズの方がモデルとして新しいのですが、新たにペットモードを搭載して動物にも快適な運転を追究していること、その他消臭モードや優しさモードなど不在時を含めて小回りの利く運転を可能にしていることなどが違っています。

またそれ以外のシリーズとしてはＰ－ＸシリーズにもプラズマクラスターＮＥＸＴが搭載されています。
こちらは温度だけでなく湿度・気流も快適にコントロールする「匠の冷房」のフラッグシップモデルです。

そして次に優れているプラズマクラスター２５０００を搭載しているのが以下の３つのシリーズです。

〇Ｐ－Ｆシリーズ…フィルター自動掃除機能も付いたスタンダードモデルです
〇Ｎ－Ｈシリーズ…高さ25cmのコンパクトなデザインながら高機能なモデルです
〇Ｎ－Ｄシリーズ…工具なしでルーバーなどが取り外せ、メンテナンスが簡単にできます

そして残った

〇Ｎ－Ｓシリーズ
〇Ｎ－Ｎシリーズ

の２つに、従来型のプラズマクラスター7000が搭載されています。
この２つはシンプルモデルと言っていいでしょう。

全８シリーズに共通して言えることは、「ＣＯＣＯＲＯ　ＡＩＲ」という人工知能とつないで自動学習成長・スマホ連携によるサポートが可能なシステムが搭載されているということです。
（シンプルモデルでは別途無線ＬＡＮが必要）
これにより外出先等からスマホでの操作や管理も可能になり、また運転を最適化する手伝いにもなるので、まさに最先端のエアコンにふさわしい機能と言えます。

シャープのエアコンは操作性などを抜きにして性能面を見ると、ともかく空気清浄機能に重きを置いているのでそれを重視する方にとっては最有力候補の一つと言っていいでしょう。