銅・アルミ価格高騰で電材買取価格はどう変わる?

電材買取関連コラム

2026年2月10日

銅・アルミ価格が高騰している背景

近年、電材の価格や買取相場を語るうえで欠かせないキーワードが「銅」「アルミ」です。ケーブルや電線をはじめ、多くの電材はこれらの金属を原材料としており、その価格変動は電材市場にじわじわと影響を与えています。2026年を見据えた現在も、銅・アルミ価格は高止まり、あるいは上昇基調が意識されやすい状況が続いています。
ここで重要なのは、価格高騰が一時的な出来事ではなく、複数の要因が重なって起きているという点です。世界的な需要構造の変化供給面の制約、そして建設・インフラ分野の動き。これらが絡み合うことで、銅・アルミは「下がりにくい金属」として見られるようになっています。

世界的な需要増加と供給不足

需要面で大きいのは、世界的な電化の流れです。再生可能エネルギーの導入拡大、送配電網の強化、電気自動車やデータ関連設備の増加など、「電気を使う・運ぶ」場面が増えるほど、銅の使用量も増えていきます。銅は代替が難しく、電気設備に欠かせない素材であるため、需要が集中しやすい構造を持っています。
一方、供給面では、新しい鉱山開発に時間がかかることや、既存鉱山の生産量が思うように伸びにくいといった事情があります。アルミについても、生産に多くの電力を必要とするため、エネルギーコスト環境対応の影響を受けやすく、供給が急激に増えにくい側面があります。こうした需給バランスのズレが、価格高騰の下支えになっています。

建設・インフラ需要との関係

銅・アルミ価格の動きは、建設やインフラ需要とも深く関係しています。建物の新築や改修、工場・倉庫の設備更新、公共インフラの整備が進むと、ケーブルや配線器具、盤まわりの電材が一斉に動きます。その結果、原材料の需要も押し上げられ、価格が高止まりしやすくなります。
また、原材料価格が上がると新品の電材価格も上昇しやすくなり、「新品は高いから、未使用在庫や余剰電材を活用したい」という動きが出ることがあります。こうした流れが、電材買取市場にも間接的に影響し、相場全体を押し上げる要因になることがあります。ただし、すべての電材が同じように評価されるわけではない点には注意が必要で、実際の買取では再販しやすさや状態が必ず重視されます。

原材料価格と電材買取価格の関係

銅やアルミの価格が上がると、「電材の買取価格もそのまま上がるのでは?」と考える方は少なくありません。実際、原材料価格は電材買取相場に影響を与える重要な要素の一つですが、単純に連動するわけではない点には注意が必要です。電材は材料であると同時に“製品”でもあるため、原材料価格はあくまで土台として見られ、その上に需要や状態といった要素が重なって評価が決まります。
電材買取の現場では、「材料としての価値」と「製品としての価値」のどちらで見られるかが分かれ目になります。原材料価格が高騰している局面では、この判断がよりはっきりしやすくなります。

銅・アルミを多く含む電材とは

銅やアルミを多く含む電材として、まず挙げられるのがケーブル類です。VVFケーブル、CVケーブル、IVケーブルなどは、内部の導体部分に銅が使われており、重量や規格によって材料価値の影響を受けやすくなります。太物のケーブルや長さのある巻き物は、原材料価格が高い時期ほど評価の土台が上がりやすい傾向があります。
また、分電盤や制御盤の内部部品、母線まわりなどにも銅やアルミが使われています。ただし、これらは製品としての再販が前提になることが多く、単純な重量換算ではなく、型番や仕様、未使用かどうかといった条件が重視されます。銅を含んでいても、製品として使えるかどうかで見られ方が変わる点は押さえておきたいポイントです。

相場が買取価格に反映される仕組み

原材料相場が買取価格に影響する仕組みは、「再販価格」と「代替選択肢」にあります。銅やアルミが高騰すると、新品電材の仕入れ価格も上がりやすくなります。その結果、現場ではコストを抑えるために、未使用在庫や余剰電材を選ぶ動きが出やすくなります。需要が高まれば、買取側も再販の見通しを立てやすくなり、査定が前向きになることがあります。
一方で、原材料価格が高いからといって、すべての電材が同じように評価されるわけではありません。規格が分からない、状態が悪い、再販しにくい電材は、材料相場が良くても評価が伸びにくくなります。原材料価格はあくまで“追い風”であり、最終的な買取価格は、製品としての使いやすさ情報の分かりやすさと組み合わさって決まる、と考えておくと判断しやすくなります。

2020年以降の電材買取価格推移

電材買取価格の動きを理解するには、2020年以降の流れを振り返ることが参考になります。この期間は、原材料相場だけでなく、社会情勢や産業構造の変化が重なり、電材市場にとっても大きな転換期となりました。
2020年から2021年にかけては、世界的な混乱の影響で一時的に需要が落ち着く場面がありましたが、その後は急速に回復へ向かいました。工事の再開や設備投資の持ち直しに加え、原材料価格の上昇が進み、ケーブル類を中心に電材の相場も上向き始めます。この時期は、「以前より査定が出やすくなった」と感じた方も多かったかもしれません。
2022年から2023年にかけては、銅・アルミ価格の上昇がよりはっきりと買取相場に反映されるようになります。新品電材の価格改定が相次ぎ、現場では在庫品や未使用電材を活用する動きが広がりました。その結果、未使用のケーブルや規格がはっきりした電材は、安定した評価を受けやすい状況が続きます。一方で、規格不明や状態の悪い電材は、相場全体が良くても評価が分かれる傾向が見られました。
2024年以降は、相場が高止まりしつつも、動き方に差が出やすい状況になっています。需要のあるジャンルや規格は評価が保たれる一方で、用途が限定される電材や情報が不足しているものは、慎重に見られる場面も増えています。全体としては、2020年以前と比べると高い水準を維持しながら、「選別される相場」へと移行している印象です。
このように、2020年以降の電材買取価格は、単なる上下動ではなく需要と条件によって評価が分かれる形で推移しています。過去の流れを知っておくことで、現在の相場がどの位置にあるのかを把握しやすくなります。

2026年以降の電材買取相場の見通し

2026年以降の電材買取相場を考えるうえで重要なのは、「大きく下がる前提で見る時期ではない」という点です。銅・アルミといった原材料は、短期的な上下はあっても、需要構造そのものが変わらない限り、以前のような低水準に戻りにくいと見られています。
電材の需要は、住宅や建設工事だけでなく、設備更新やインフラ維持といった分野にも支えられています。特に老朽化した設備の更新省エネ対応電気設備の見直しといった動きは、今後も継続する可能性が高く、電材全体の需要を下支えする要因になります。そのため、買取相場も「急落しにくいが、選別は進む」という形になりやすいと考えられます。
一方で、相場が常に右肩上がりになるわけではありません原材料価格が落ち着く局面や、工事需要が一時的に減るタイミングでは、買取価格が調整されることもあります。ただし、その場合でも評価が大きく下がりやすいのは、規格が不明なものや用途が限られる電材です。需要が安定している規格や、未使用で情報がそろった電材は、比較的評価を保ちやすい傾向が続くでしょう。
2026年以降の相場は、「全体が一律に高い・安い」というよりも、「売りやすい電材とそうでない電材の差がはっきりする相場」になっていくと考えられます。相場の方向感だけを見るのではなく、自分が持っている電材がどの位置にあるのかを意識することが、売却判断の精度を高めるポイントになります。

今は売り時?電材を売却する判断ポイント

銅・アルミ価格が高止まりしている状況を見ると、「今は売り時なのか、それとももう少し待つべきか」と迷う方も多いはずです。結論から言えば、電材の売却判断は“相場だけ”で決めるものではありません「使う予定」「状態」を軸に考えるのが現実的です。
まず一つの判断基準になるのが、「今後使う予定があるかどうか」です。未使用の電材であっても、使わないまま保管している間に、規格変更やモデル切り替えが進み、評価が下がることは珍しくありません。銅・アルミ相場が高水準にある今は、原材料価格という追い風がある分、使う予定のない電材は早めに動かすことで相場を活かしやすいタイミングと言えます。
次に重要なのが、電材の状態と情報のそろい方です。メーカー名や型番、規格がはっきりしている未使用品は、相場が落ち着いた局面でも評価が残りやすい一方、情報が不足している電材は、相場が良い時期でも評価が伸びにくくなります。「今が売り時かどうか」は、相場以上に“評価される状態かどうか”で決まる部分が大きいのです。
また、「最高値を狙いすぎない」ことも大切なポイントです。相場を完璧に読むのは難しく、待っている間に状態が落ちたり、需要が変わったりすると、本末転倒になることがあります。現実的には、「今の相場が極端に悪くない」「使う予定がない」「状態が良いうち」という条件がそろった時点が、十分に納得できる売り時になります。
売却の判断に迷った場合は、現在の相場感だけでも確認しておくと選択肢が広がります。電材の取り扱いに慣れた買取サービスであれば、原材料相場や需要を踏まえた判断材料を提示してもらえます。電材・電設資材の買取について詳しく知りたい方は、以下のページも参考になります。

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銅・アルミ価格の高騰は、電材買取にとって一つの追い風です。その流れをどう活かすかは、相場の見方判断の仕方次第。焦らず、条件を整理しながら、納得のいく売却につなげていきましょう。